家を買った方、家を購入しようと思っている方必見です。
不動産屋さんの「毎月の家賃を払うくらいの月々のローン返済額で自分の城を持てますよ」と言う謳い文句のセールストークを聞いたことがありませんか。
このセールストークを間に受けて家を購入してしまうとこんなはずでは無かったのに!と言う事になりかねません。
なぜそんな事になるのかというと住宅の購入には諸経費がかかるからです。
住宅購入額には月々のローン返済額以外の金額が必要であることを知っておかなければなりません。
どうやって見極めるのかと言うと総支払額+総収入額÷居住年数で計算できます。
居住年数も仮置きしないと計算が出来ないのでここでは10年とします。
なんのことだ?と思いますよね、早速詳しく見ていきましょう。
月々ローン返済額=今の家賃で家が持てるは本当か?
ローンの月々の支払額が今の家賃より安い=持ち家がお得という計算式にはなりません。
家を買う際の購入費・維持コスト等全て含めたトータルコストで計算しなければこんな予定では無かったとなるので注意が必要です。
今回は購入例として新築3,980万円(頭金なし)設定で計算していきます。
今の家賃は10万円賃貸とします。
10年住んだ段階で賃貸と持ち家のどちらがお得になるでしょうか。
持ち家の総支払額の計算方法
まず家を購入する際には家の購入金額+αの料金がかかります。
ざっと以下の様な種類があります。
- 印紙税
- 登記費用
- 融資事務手数料
- 不動産取得税
- ローン保証料
- 火災保険料
- 不動産会社への手数料など
自宅購入の際には購入額の6~9%程度上記費用がかかります。
今回は6%とします。
住宅購入時諸費用は3,980万円×6%=約238万円
ローン返済額約10.6万円、変動金利0.65%、ローン期間35年計算です。
10年間のローン返済額は1,272万円になります。
固定資産税は不動産屋さんに確認すると簡単に分かります。自分で調べる方法もありますがコスパが悪いのでオススメしません。
今回は固定資産税年間15万円、10年間で150万円の設定にします。
今回は新築で購入の設定なので修繕費は0円とします。
住宅ローン残債が約2,900万円になります。
持ち家の総収入額の計算方法
住宅ローン控除という制度は皆さんがあります。
年末の住宅ローン残高×1%相当の税金を取り戻すことが出来ます。
今回は10年分と計算すると住宅ローン控除で341万円が還付される事になります。
次に家の売却価値を調べます。
ウチノカチで計算すると10年間で76%の価値になると出ました。
そのため10年後の売却総定額は3,980×76%=3,020万円になります。
売却時の諸費用として約5%程度の費用がかかります。
売却時諸費用は3,020万円×5%=151万円です。
居住年数(居住月数)
人によっては一生住むつもりなので計算出来ないとなるかも知れませんが子どもが巣立ったら持ち家を売却してもっと小さな家に住み替えたり、災害などで壊れないとも限らないので仮置きとして10年(120ヶ月)として今回は計算していきます。
10年住んだ結果
10年後の計算結果
住宅購入時諸費用は3,980万円×6%=約238万円
10年間のローン返済額は1,272万円
固定資産税は15万円×10年=150万円
修繕費0
売却時諸費用3,020×5%=151万円
ローン残債が約2,900万円
10年間の総支払額は4,700万円になります。
住宅ローン控除は10年で341万円
売却総定額は3,980×76%=3,020万円
10年間の総収入額は3,361万円になります。
10年間の家賃として1,339万円支払ったことになり、月額約11.1万円という計算になります。
結論
賃貸10万円VS持ち家月額ローン11.1万円で持ち家が負けてしまいます。
借りるより買った方が良いというのは10年後の段階では当てはまらないと言う事になります。
まとめ
今回は10年間と仮定しシミュレーションしました。
しかし計算するには修繕費や売却額が値下がりするかも・金利が上昇するかもなど色々な要素が動きます。
そのため上手に家を購入する為には最悪の場合と最高に良い場合を計算して金銭的に最悪の場合でもいいかと思える様に購入しましょう。
そもそもどうしても家が欲しい人は賃貸より収支がマイナスになっても自分の家を持てば良いと思います。
でもコロナ禍で住宅ローンに苦しめられる人が多いと言う話をニュースで聞き自分のお金の使い方こんなはずじゃ無かったとならないようにして欲しいと思いました。
個人的には自身が納得出来るのであれば賃貸でも持ち家でも好きな方で良いと思います。