「AIを使えば、誰でも副業で稼げる」——最近、こんな言葉を本当によく見かけるようになりました。SNSを開けば「未経験でもすぐ稼げる」「コピペするだけ」といった広告が次々と流れてきます。
でも、実際にAIを楽天ROOMやブログ運営、身のまわりの作業の自動化に毎日使っている立場から正直に言うと、話はそんなに単純ではありません。むしろ2026年の今は、「AIを使えること」そのものの価値が、どんどん下がっている時期だと感じています。
今日は、AI副業の「コモディティ化(誰でもできることになって価値が下がる現象)」という現実を、公的なデータで確認しながら、それでも私が「AIは使い続ける価値がある」と考えている理由と、我が家での実際の使い方を、煽らずに正直にお話しします。
「AIで副業、今がチャンス」は本当なのか
生成AIを使う人が、1年で約3倍に増えた
総務省の「令和7年版 情報通信白書」によると、日本で生成AI(ChatGPTのように文章や画像を作るAI)を使ったことがある人の割合は、2023年度の9.1%から2024年度は26.7%へと、1年でおよそ3倍に増えました。特に20代では44.7%と、およそ2人に1人が使った経験を持っています。
数字だけ見ると「AIを使う人が増えている=AI副業のチャンス」と感じるかもしれません。でも、ここで一度立ち止まって考えたいことがあります。
「みんなが使える」ようになると、価値は下がる
少し前までは、AIで文章や画像を作れるというだけで珍しがられました。でも利用者が1年で3倍になった今、「AIが使える」こと自体は特別なスキルではなくなりつつあります。
誰でもできることは、だんだん値段が下がっていきます。これが「コモディティ化」です。野菜でも家電でも、みんなが作れて売れるようになると価格競争になって利益が薄くなりますよね。AIを使った副業も、同じ流れに入り始めているのだと思います。
副業の「理想」と「現実」のギャップ
副業する人は過去最高、でも平均月収は…
パーソル総合研究所の2025年の調査では、正社員の副業実施率は11.0%と過去最高になりました。副業を「したい・続けたい」人も7割を超えています。
一方で、Job総研(パーソルキャリア)が2025年に発表した調査では、副業で実際に得ている収入は平均で月5.4万円。理想は月10.8万円で、現実と理想の間には約2倍の開きがありました。つまり、副業に取り組む人は増えているのに、多くの人にとっての現実は「月に数万円」。「簡単に大きく稼げる」という宣伝と、実際の数字はかなり違うのです。
だから「すぐ大きく稼げる」話には近づかない
これはハッキリ書いておきたいところです。「コピペするだけで大きく稼げる」「登録すれば誰でも」という類の話には、近づかないほうがいいと私は考えています。(このブログでは、情報商材やその手の勧誘は一切扱いません。安心して読んでくださいね。)誰でもできる手軽な方法ほどすぐに真似され、価値が下がる。コモディティ化の時代は、特にそうです。

「簡単・誰でも・すぐ」の3拍子がそろった副業ほど、私は警戒します。おいしい話には、たいてい裏がありますからね。
我が家でAIが毎日働いている場面【実体験】
ではAIは使わないほうがいいのかというと、逆です。私は毎日使い倒しています。ポイントは、「AIを使うこと」自体を売り物にしないこと。自分がすでにやっている副業や生活の「裏方」としてAIに働いてもらうと、コモディティ化の波とは関係のないところで、確実に効いてきます。ここからは、我が家の実際の使い方を紹介します。
①楽天ROOM:リサーチと下書きはAI、投稿は必ず自分の手で
私は楽天ROOM(楽天市場の商品を紹介して、購入されると成果報酬がもらえるサービス)を続けていますが、その裏方はかなりAIに任せています。具体的には——
- レビュー件数や評価をもとにした紹介する商品のリサーチ
- 商品の特徴を踏まえた投稿文とハッシュタグの下書き
- 「効く」「治る」など薬機法・景表法にふれかねない表現のチェック
- どのジャンルの投稿に反応が集まっているかの月ごとの振り返り分析
ここで大事にしている線引きがあります。投稿ボタンを押すのは、必ず自分の手だということ。楽天ROOMはプログラムによる機械的な自動投稿を規約で禁止しているので、AIにやらせるのは「準備」まで。仕上げの確認と投稿は人間の仕事です。AIに任せる部分と任せてはいけない部分の線引きを間違えると、アカウント停止で今までの積み重ねを失いかねません。「AIで全自動」をうたう手法に飛びつく前に、そのサービスの規約を確認するのは本当に大切です。
②ブログ運営:数字の裏取りとリサーチの相棒に
このブログの運営でも、AIは裏方として働いています。記事に載せる統計データを公的機関のサイトで確認する作業、過去記事と内容が重複していないかの整理、アイキャッチ画像を作るときの指示文(プロンプト)づくり。実はこの記事に出てくる総務省やパーソル総合研究所の数字も、AIと一緒に元の資料まで確認したものです。
文章を全部AIに書かせて量産する、という使い方は私はしていません。読んでくださる方に届けたい実体験や考えは自分の言葉で書き、数字の確認や下調べといった時間のかかる裏方作業をAIに手伝ってもらう。この分担がいちばんしっくりきています。
③生活まわり:困りごとをツールにして解決
さらに、Claude Code(通称クロコ)というAIのツールに相談しながら、生活の困りごとを解決する道具も作ってきました。
- 看護師の勤務表を自動で作るツール(現場の同僚にも使ってもらっています)
- 保有している高配当株の利回りを自動でチェックして、条件に合ったらメールで知らせてくれる仕組み
- 親戚の誕生日やお祝いごとを1画面で管理するアプリ
どれも、プログラミングが本業ではない私が、AIに相談しながら形にしたものです。「プログラミングなんて無理」と思っていた私でも作れたので、始め方はClaude Codeをデスクトップアプリで始める記事にまとめました。
気づいた方もいるかもしれませんが、楽天ROOMもブログも生活ツールも、共通しているのは「すでに自分がやっていること・困っていることにAIを足した」という点です。AIのために新しい副業を探したのではなく、順番が逆なんです。
これから始める人へ:埋もれないための3つのこと
①自分の「めんどくさい」から始める
人に売る前に、まず自分が毎日困っていることをAIで解決してみる。身近な困りごとほど、続けるモチベーションになりますし、同じことで困っている人が必ずいます。それが結果的に「あなたにしか作れないもの」になります。
②いきなりお金を払わない・無料の範囲で試す
「稼ぐために先に高い教材を買う」は、私はおすすめしません。まずは無料でできる範囲で小さく試して、自分に合うか確かめる。それで十分に手ごたえはつかめます。
③AIは魔法ではなく、コツコツの相棒だと考える
AIを使っても、努力がゼロになるわけではありません。楽天ROOMの投稿ボタンは今日も自分で押していますし、記事のこの文章も自分で書いています。「一発逆転の魔法」ではなく「毎日を少しずつラクにしてくれる相棒」だと思って付き合うと、期待とのズレでガッカリせずに続けられます。

AIは、努力をゼロにしてくれる魔法ではありません。でも、プログラミングが本業じゃない私みたいな人間でも、毎日の副業と暮らしを少しずつラクにできる相棒にはなってくれます。焦らず、自分の強みと掛け合わせていきましょう。
おわりに
AI副業は「やるだけ」では稼げない時代に入りました。でも、それは悪いことばかりではありません。すでに自分が続けていること——私なら楽天ROOMやブログ、看護師の仕事や家計管理——にAIを掛け合わせられる人にとっては、むしろチャンスだと感じています。我が家も2027年3月のサイドFIREに向けて、これからもAIを“コツコツの相棒”として付き合っていくつもりです。





