こんにちは、みっちゃんママです。
子どもが生まれると、ほぼ必ず耳に入ってくるのが「学資保険、どうする?」という話題。私も妊娠中、職場の先輩や親から何度も聞かれました。
結論から言うと、我が家は学資保険に入りませんでした。入らないと決めたのは、勧められた商品が悪かったからではなく、自分で調べていくうちに「うちの場合は必要ないかもしれない」と思える理由が3つ出てきたからです。
この記事では、そのときに私が公的機関の情報で確認したことと、代わりに我が家が選んだ方法を書きます。学資保険そのものを否定する記事ではありません。「どちらが自分の家に合うか」を判断する材料にしてもらえたらうれしいです。
- 妊娠中に学資保険を調べ始めたきっかけ
- 入らないと決めた3つの理由(公的データで確認したこと)
- 我が家が代わりに選んだ教育費の作り方
- それでも学資保険が向いている人・すでに入っている人へ
妊娠中、学資保険のパンフレットを前に手が止まった
「子どもが生まれたら学資保険」だと思っていた
お金の勉強を始める前の私は、学資保険を「子どもができたら入るもの」くらいに思っていました。まわりも当たり前のように入っていましたし、疑う理由がなかったんです。
ところが実際にパンフレットを開いて、月々の払込額と受け取れる金額を眺めていたら、ふと手が止まりました。「これ、18年間ずっと払い続けるってことだよね?」と。
きっかけは「離婚したら面倒そう」という素朴な疑問
正直に書くと、私が最初に引っかかったのは利回りの話ではありませんでした。「もし離婚することになったら、この契約ってどうなるんだろう?」という、かなり現実的な心配です。
契約者が夫で、名義や引き落とし口座も夫。そんな状態で18年間拘束されるお金があると、いざというときに面倒なことになるんじゃないか。そう思って学資保険について調べているうちにたどり着いたのが、両学長(リベラルアーツ大学)のYouTube動画でした。ここが、私がお金の勉強を始めた入り口です。
この動画で知って一番おどろいたのが、学資保険は「ドアノック商品」だと言われているという話でした。ドアノック商品とは、まず契約してもらうきっかけになる入り口の商品のこと。学資保険で関係ができたあと、医療保険や生命保険をすすめられる流れがある、という指摘です。
「子どものため」という気持ちにいちばん寄り添ってくれるように見える商品が、実は入り口として使われている場合がある。そう聞いて、いったん立ち止まって自分で数字を確かめようと思いました。

今思えば、この「なんとなく引っかかる」を放置せずに調べたことが、我が家の資産形成のスタートでした。動機はかなり後ろ向きだったんですけどね。
学資保険に入らなかった3つの理由
「返戻率104%」を1年あたりの利率に直してみたら
動画を見て、私がその場で電卓を叩いたのがこの計算です。
学資保険の説明でよく出てくるのが「返戻率」という数字。仮に18年かけて返戻率104%になる商品があったとします。パーセントだけ見ると「4%も増える」と感じますよね。
でもこれは18年かけて4%です。1年あたりに直すと、
単純に18年で割っても、複利で計算しても、ほぼ同じ数字になります
「4%増える」ではなく「年0.2%ちょっと」。18年という長さを頭に入れると、印象がガラッと変わりました。しかもその間、お金は自由に動かせません。
※返戻率は商品や契約内容によって異なります。上の数字は「18年で104%」と仮定した場合の計算例です。
理由①:途中でやめるとお金が減る=18年間動かせない
学資保険は、契約時に決めた期間まで払い続けることが前提の商品です。途中で解約した場合に戻ってくるお金(解約返戻金)は、それまでに払った保険料より少なくなることが一般的で、早い時期にやめるほど目減りが大きくなります。
18年というのは、思っている以上に長い時間です。その間には、収入が変わったり、家族の形が変わったり、想定していなかったことが起こる可能性があります。そのときに「減るのが分かっていて解約する」か「苦しくても払い続ける」かの二択になるのは避けたかった。これが一番大きな理由でした。
もちろん「簡単に引き出せないから貯まる」という良さの裏返しでもあります。ここは考え方次第なので、後半でもう一度触れます。
理由②:万一の保障は、公的年金でかなりカバーされていた
学資保険には「契約者に万一のことがあれば以後の保険料が免除される」といった保障がついているタイプがあります。私も最初は「それは安心だな」と思いました。
でも調べてみると、子どもがいる家庭には遺族基礎年金という公的な制度があります。日本年金機構の資料によると、令和8年度(2026年度)の遺族基礎年金の額はこうなっています。
| 区分 | 年額(令和8年度) |
|---|---|
| 基本額(昭和31年4月2日以後生まれ) | 847,300円 |
| 子の加算(1人目・2人目) | 各243,800円 |
| 子の加算(3人目以降) | 各81,300円 |
我が家のように子どもが1人なら、847,300円+243,800円=年間1,091,100円。月にならすと約9万円が、子どもが18歳になった年度の3月31日まで支給される計算になります(受給には保険料の納付要件などがあります)。
さらに、厚生年金に加入している方の場合は遺族厚生年金が上乗せされることもあります。ただし受け取る側の年齢などの要件があるので、そこは自分の家庭の条件で確認が必要です。
「まったく保障がない状態」を想像して不安になっていたけれど、実際にはすでにこれだけの土台があった。足りない分だけを民間で補えばいいと気づいたのが、大きな転換点でした。
理由③:税金の優遇は、思ったほど大きくなかった
「学資保険は生命保険料控除が使えるからお得」という説明もよく聞きます。たしかに控除の対象にはなります。
ただ、国税庁の資料で確認すると、平成24年1月1日以後に契約した場合の一般生命保険料控除の上限は所得税で4万円(介護医療・個人年金と合わせた3区分の合計でも12万円が上限)です。
ここで大事なのは、これは「税金が4万円安くなる」という意味ではないということ。課税される所得から差し引ける金額が最大4万円なので、実際に軽くなる税額はそれよりずっと小さくなります。
すでに他の保険で控除枠を使い切っている場合は、学資保険を足しても控除は増えません。我が家の場合、この優遇は18年間お金を固定する理由としては弱いと判断しました。
「保険料免除」の安心と引きかえに背負う3つのリスク
学資保険の一番のウリは、なんといっても「契約者に万一のことがあれば、以後の保険料を払わなくても満期のお金は受け取れる」という点です。私も、ここだけは魅力的だと思っていました。
でも、そのメリットを手に入れるために18年間背負い続けるリスクを並べてみたら、私の中では魅力のほうが吹き飛んでしまいました。
リスク1:保険会社が18年ずっと無事とは限らない
まず考えたのが、18年という時間の長さです。今は健全な会社でも、その間に経営が傾く可能性はゼロではありません。実際、日本でも過去に生命保険会社が破綻した例があります。
もちろん、破綻したら契約がゼロになるわけではありません。生命保険契約者保護機構という仕組みがあり、公式サイトによると破綻時点の補償対象契約の「責任準備金等」の90%までが補償されるとされています。
ただし、ここで気をつけたいのは次の2点です。
- 90%というのは「払い込んだ保険料の90%」ではなく「責任準備金等の90%」。同じではありません
- 契約が引き継がれる際には予定利率の引下げなど「契約条件の変更」が行われることがあり、同機構も過去の破綻事例では保険種類によって保険金額の減少幅が異なったと説明しています
つまり「元本は絶対に守られる」わけではない。ここを知ったことは大きかったです。
リスク2:途中でやめても、満期まで続けても、元本割れの可能性がある
途中解約で元本割れしやすいのは先に書いたとおりですが、実は満期まで続けた場合でも元本割れすることがあります。
学資保険には、医療保障や育英年金などの保障が手厚いタイプがあります。保障が厚いぶん、その費用は保険料から差し引かれるので、受け取る総額が払込総額を下回る(返戻率が100%未満になる)ことがあるんです。
「保険なんだから増えて当たり前」と思って中身を見ないと、ここを見落とします。契約前に払込総額と受取総額を並べて比べるのは必須だと思いました。
リスク3:18年間、そのお金は「無いもの」になる
3つ目が資金拘束です。払い込んだお金は、原則として満期まで手を付けられません。
18年の間には、転職・病気・家族の事情など、まとまったお金が必要になる場面が起こり得ます。そのときに「手元にあるのに使えないお金」があるのは、家計としてかなり不自由です。生活防衛資金が薄い状態でこれをやると、いざというときにカードローンに頼る、といった本末転倒も起こりかねません。
3つ並べたら、メリットが粉々になった
あらためて整理すると、こういうことでした。
| 得られるもの | 引きかえに背負うもの |
|---|---|
| 契約者に万一のとき、以後の保険料が免除される | 18年の間に保険会社が破綻すれば、補償は責任準備金等の90%まで+契約条件が変わることがある |
| 途中解約でも満期でも、元本割れすることがある | |
| 18年間、そのお金は動かせない |
しかも、その「万一のとき」に備える部分は、前の項目で見たとおり遺族基礎年金という公的な土台がすでにあり、足りない分は掛け捨ての保険で安く用意できます。
私の中では、この時点で学資保険を選ぶ理由がなくなりました。

「保険料免除がついてるからお得」とだけ聞くと魅力的なんですが、その安心の値段として何を差し出しているのかを並べてみたら、私は割に合わないと感じました。ここは価値観が分かれるところだと思います。
我が家が代わりに選んだ教育費の作り方
そして、我が家の方針を決める決め手になったのがこの動画です。
「使う時期が決まっているお金」として口座を分けた
学資保険をやめる代わりに必要なのは、自分で貯める仕組みです。保険の「強制的に引き落とされる」機能を、別の形で用意しないと意味がありません。
我が家は、生活費の口座とは分けて教育費用の置き場所を決めることにしました。目的別に口座を分けられる銀行を使うと、「これは教育費」「これは車の買い替え」と用途ごとに仕分けできるので、うっかり使ってしまうことがありません。
結婚したときの退職金から、100万円を子どもへの「プレゼント」に
方針を決める後押しになったのが、先ほどの動画で語られていた「子どもへの最高の贈り物」という考え方でした。お金そのものを渡すことより、お金で苦労しない状態をつくってあげることのほうが、ずっと長く子どもを助けてくれる。そう受け取りました。
そこで我が家がやったのが、私が結婚したときに一度退職した際の退職金から、100万円を子どもの未成年口座に入れるということでした(その後、私は別のところに再就職しています)。
毎月コツコツ払う学資保険の代わりに、まとまったお金を早いうちに置いて、時間に働いてもらう形にしたわけです。あわせて、教育費として使う分はジュニアNISAで運用してきました。
実際の口座はいまこうなっています【実画面】
数字だけ書いてもイメージしづらいと思うので、2026年8月時点の実際の画面を載せます。まず、教育費として運用してきたジュニアNISAがこちら。

そして、退職金からの100万円を入れた未成年口座がこちらです。

2つ合わせると約749万円。学資保険を続けていたら、この金額にはなっていなかったと思います。
ここでひとつ補足しておきたいのが、未成年口座には、最初の100万円以降おかねを足していないということです。毎月の積立もしていません。
やっているのは受け取った配当金を、そのまま買い増しに回していることだけ。配当が出る→そのお金でまた買う→持っている数が増える→次の配当も増える。この繰り返しです。いわゆる複利が働いている状態ですね。
「毎月払い続けないと増えない」と思っていた私にとって、最初に置いたお金が勝手に育っていくというのは、かなり衝撃的でした。
ただし、これは相場が良かった時期を含む結果であることを強調しておきます。評価額は日々動きますし、下がる年もあります。学資保険のように「受け取る額が最初から決まっている」ものとは、性質がまったく違います。同じようにやれば同じ結果になる、というものではありません。
ジュニアNISAは終了済み|これから始める人はこどもNISAへ
1つ大事な注意点があります。ジュニアNISAは2023年で制度が終了していて、今から新規に投資することはできません(金融庁)。
すでに持っている分については、口座開設者本人が18歳になるまで非課税で保有できます。また2024年以降は、年齢や事由に関係なく非課税での払い出しが可能になりました(ただし一部だけを引き出すことはできず、全額の払い出しになります)。
これから子どものために非課税で運用したい方は、2027年に始まる「こどもNISA」が受け皿になります。制度の中身は別の記事にまとめているので、あわせてどうぞ。
ただし、ここははっきり書いておきます。投資には元本保証がありません。学資保険のように「受け取る金額が契約時に決まっている」ものとは性質がまったく違います。使う時期が近づいたお金まで値動きのあるものに置いておくのは危険なので、入学の時期が近い分は現金で確保するという線引きが必要です。
我が家は「高校・大学で必要になる大きな金額は前もって現金化しておく」「それより先に使う予定のない分だけ運用に回す」という分け方をしています。

「毎月払い続ける」のをやめて「まとまったお金を早く置く」に変えたのが、我が家にとっては大きな分かれ道でした。とはいえ増える保証はないので、使う時期が近いお金は現金のままにしています。
万一への備えは、掛け捨てで別に用意する
「貯める」と「万一に備える」を1つの商品でまとめるのをやめて、我が家は分けて考えることにしました。
公的年金でカバーされる部分を差し引いて、それでも足りない分だけを掛け捨ての保険で用意する。こうすると、必要な保障額が小さくなるぶん保険料も抑えられますし、貯めるお金のほうは自由に動かせる状態を保てます。

「保障」と「貯蓄」を分けると、それぞれを見直しやすくなります。まとまっていると、片方だけ変えたいときに全部を解約するしかなくなるんですよね。
それでも学資保険が向いている人はいる
「自分で貯めるのが苦手」なら強制力そのものが価値になる
ここまで入らなかった理由を書いてきましたが、学資保険が向いている家庭もあると思っています。
いちばん大きいのは強制力です。口座にあると使ってしまう、値動きを見ると不安で解約したくなる——そういう自覚がある場合、「勝手に引き落とされて簡単には引き出せない」という仕組みそのものに価値があります。
私の場合は、独身のころから毎月コツコツ貯金するのが習慣になっていました。だから「勝手に引き落とされないと貯められない」という悩みが、もともとあまりなかったんです。入らない選択ができたのは、根性があったからではなく、単に体質的に向いていたから。ここは正直に書いておきます。
逆に、「口座にあるとつい使ってしまう」「積立を自分で止めてしまう」という自覚がある方にとっては、学資保険の強制力そのものが十分な価値になり得ると思います。何もしないまま18年経つより、ずっといいはずです。
ちなみにジュニアNISAも、実はかなりの強制力があります
ここで面白いのが、我が家が選んだジュニアNISAのほうにもしっかり強制力があるということです。
先ほど書いたとおり、2024年以降のジュニアNISAは払い出し自体は自由になりました。ただし引き出すときは全額で、一部だけを取り出すことはできません(金融庁)。全額払い出せば口座は廃止され、その枠は二度と使えません。
「ちょっとだけ使おうかな」ができない。しかも一度崩したら戻せない。これは、下手な保険より強い縛りかもしれません。

強制力は要らないタイプだと思っていたのに、結果的にいちばん手を出しにくい置き場所を選んでいました。「一部だけ引き出せない」って、我が家にとっては最高のストッパーになっています。
すでに入っている人は、途中解約を急がなくていい
この記事を読んで「うちはもう入ってる…」と思った方へ。あわてて解約する必要はありません。
理由①で書いたとおり、途中解約は元本割れの可能性があります。払い終えるまで続けたほうが結果的に損が小さいケースも多いので、まずは契約内容(満期にいくら受け取れるか、今解約するといくら戻るか)を確認するのが先です。契約している保険会社に問い合わせれば教えてもらえます。
そのうえで「これから増やす分をどうするか」を考えれば十分。過去の契約を責めるより、これから積み上げる分の置き場所を決めるほうがずっと大事です。
まとめ:入る・入らないより「なぜそうするか」
さらに18年の間に保険会社が破綻するリスクも。補償は「責任準備金等の90%まで」で、契約条件が変更されることもあります。
⚠️ これは相場が良かった時期を含む結果です。評価額は下がることもあり、同じようにやれば同じ結果になるというものではありません。
- 返戻率104%も、18年かけてなら年約0.22%
- ジュニアNISAは2023年で終了。これから始めるなら2027年開始のこどもNISAが受け皿
- 投資は元本保証がない。使う時期が近いお金は現金で確保する
- 自分で貯めるのが苦手なら、学資保険の強制力そのものに価値がある
- すでに入っている人は、途中解約を急がない。まず契約内容を確認する
学資保険に入る・入らないは、どちらが正解という話ではないと思っています。大事なのは「まわりが入っているから」ではなく、自分の家の条件を確認したうえで決めること。
あのとき「離婚したらどうなるんだろう」という後ろ向きな疑問を放置しなかったことが、我が家がお金と向き合うきっかけになりました。もし今、パンフレットを前に手が止まっている方がいたら、その違和感は調べてみる価値があります。
参考にした資料(すべて公的機関)
- 日本年金機構「遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)」
- 国税庁「No.1140 生命保険料控除」
- 金融庁「2023年までのNISA(ジュニアNISA)」
- 生命保険契約者保護機構「生命保険会社の保険契約者保護制度Q&A」
※本記事は2026年8月時点の公的機関の情報をもとに、我が家の判断の経緯を整理したものです。特定の保険商品や金融商品をすすめるものではありません。制度の要件や金額は変わることがあるため、実際の判断は各機関の最新情報と、ご自身の契約内容をご確認ください。




