【停電するとキャッシュレスは止まる】防災グッズより先に整える“お金の備え”|内閣府・金融庁の資料で確認

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こんにちは、みっちゃんママです。

9月は防災月間で、台風のニュースも増える時期です。我が家も食料の備蓄は続けているのですが、あるとき「停電したら、うちは何も買えないな」と気づきました。

普段の買い物はほとんどキャッシュレス。財布に現金はほとんど入っていません。キャッシュレス決済は、電気と通信が生きていて初めて動くものです。停電した町で、スマホの残高は使えません。

この記事では、防災グッズより先に整えておきたい「お金の備え」を、内閣府と金融庁の資料をもとに整理します。備蓄の話は別の記事に書いたので、ここではお金だけに絞ります。

  • 停電するとどこまで止まるのか
  • 通帳も印鑑もカードも失ったら、お金は下ろせないのか
  • 被災したときに「もらえるお金」と「借りるお金」の違い(金額つき)
  • 申請には期限があるということ
  • 保険料や医療費の窓口負担も減免されること
  • 保険料や医療費の窓口負担も減免されること
  • 我が家がやっている、お金まわりの備え
目次

停電すると、財布の中身しか使えなくなる

キャッシュレスは、電気と通信の上で動いている

クレジットカードもQRコード決済も交通系ICも、お店の端末と通信回線が動いていることが前提です。停電すればレジも決済端末も止まりますし、通信が途切れれば残高の確認すらできません。

スマホの充電が残っていても、お店側が止まっていれば同じことです。自分の準備だけではどうにもならないのが、この問題の厄介なところです。

ATMも止まる。おろしに行けない

「必要になったらATMでおろせばいい」とも思っていました。でもATMも電気で動いています。停電の範囲が広ければ、コンビニのATMも銀行のATMも使えません。

結局、そのとき財布と家にある現金が、当面の手持ちのすべてになります。

「いくら持つべきか」の公的な基準は、見つかりませんでした

ここは正直に書きます。「災害用に現金を◯万円用意しましょう」という公的機関の基準は、調べた範囲では見当たりませんでした。家族構成も避難の仕方も違うので、決めようがないのだと思います。

そのうえで、我が家が意識しているのは金額よりもお札の種類です。

  • 停電中の店は手打ち計算・釣り銭も手渡しになります。1万円札しかないと、断られたり気を使ったりします
  • 千円札と小銭を混ぜておくほうが実用的です
  • 10円玉は公衆電話で使えます。停電時でも公衆電話は使えることがあります

金額を決めるより、「崩せる形にしておく」ほうが大事だと考えています。

10円玉が要る理由:停電時はテレホンカードが使えない

小銭を勧める理由は、買い物だけではありません。公衆電話です。

NTT西日本・NTT東日本の案内によると、公衆電話にはアナログ公衆電話ディジタル公衆電話の2種類があり、停電時の扱いはこうなっています。

  • 停電時(赤いランプが消えているとき)はテレホンカードは使えない
  • 硬貨は使える
  • グレーのディジタル公衆電話はバッテリーで作動し、バッテリーが切れるまでは停電時も使える

「災害用にテレホンカードを1枚」と昔よく言われましたが、停電したらそのカードは使えません。財布に小銭を入れておくほうが確実です。

なお、災害救助法の適用が想定される規模の災害などでは、公衆電話からの通話料が無料になることがあるとも案内されています。スマホの電池が切れたときの最後の連絡手段として、家の近くのどこに公衆電話があるか、一度確認しておくと安心です。

10円玉が要る理由:停電時はテレホンカードが使えない

小銭を勧める理由は、買い物だけではありません。公衆電話です。

NTT西日本・NTT東日本の案内によると、公衆電話にはアナログ公衆電話ディジタル公衆電話の2種類があり、停電時の扱いはこうなっています。

  • 停電時(赤いランプが消えているとき)はテレホンカードは使えない
  • 硬貨は使える
  • グレーのディジタル公衆電話はバッテリーで作動し、バッテリーが切れるまでは停電時も使える

「災害用にテレホンカードを1枚」と昔よく言われましたが、停電したらそのカードは使えません。財布に小銭を入れておくほうが確実です。

なお、災害救助法の適用が想定される規模の災害などでは、公衆電話からの通話料が無料になることがあるとも案内されています。スマホの電池が切れたときの最後の連絡手段として、家の近くのどこに公衆電話があるか、一度確認しておくと安心です。

みっちゃんママ
みっちゃんママ

キャッシュレスをやめる必要はないと思っています。普段は便利に使って、非常時の分だけ現金を別に置いておく。両方持っておくのが現実的です。

通帳も印鑑もカードも失ったら、お金は下ろせないのか

ここが、私がいちばん知らなかったところです。結論から言うと下ろせる可能性があります

金融庁は、災害救助法が適用された災害などの際に、金融機関に対して「金融上の措置」を講じるよう要請しています。その中に、こういう項目があります。

預金証書、通帳、届出の印鑑等を紛失した場合等でも、被災者等の被災状況等を踏まえた確認方法をもって預金者本人の申出であることを確認して払戻しに応ずること

金融庁「災害等における被災者等支援について-金融上の措置要請-」

つまり、通帳も印鑑も流されたとしても、本人だと確認できれば払い戻しに応じてください、と国が金融機関に求めているということです。

要請の対象になるのは災害救助法が適用された災害などで、実際の取扱いは各金融機関の判断になります。それでも「通帳がないから終わり」ではないと知っているだけで、そのときの動き方が変わります。

ちなみに、この要請には借入金の返済猶予に応じることなども含まれています。住宅ローンを抱えている方は、覚えておいて損はありません。

「もらえるお金」と「借りるお金」は別物です

被災したときに使える制度は、内閣府が「被災者支援に関する各種制度の概要」として一覧にまとめています(令和8年6月1日現在の版)。これがとても分かりやすいので、要点を紹介します。

大事なのは、給付(もらえる)と貸付(借りる)がはっきり分かれていることです。

もらえるお金:被災者生活再建支援制度

住宅が全壊するなど、生活基盤に著しい被害を受けた世帯に支給されます。基礎支援金(被害の程度に応じて)と加算支援金(住宅をどう再建するかに応じて)の合計です。

被災者生活再建支援制度の支給額
住宅の被害基礎再建方法合計
全壊・解体
長期避難
100万円建設・購入(+200万円)300万円
補修(+100万円)200万円
賃借(+50万円)150万円
大規模半壊50万円建設・購入なら+200万円最大250万円
中規模半壊なし建設・購入なら100万円最大100万円

出典:内閣府「被災者生活再建支援制度の概要」。世帯人数が1人の場合は各金額の4分の3。制度の対象となるのは、10世帯以上の住宅全壊被害が発生した市町村等です

この支援金は使いみちが限定されません。何に使ってもよいお金です。

もらえるお金:災害弔慰金・災害障害見舞金

家族を亡くされた場合や、重い障害が残った場合の給付もあります。

  • 災害弔慰金:生計維持者が亡くなった場合は500万円以下、その他の方は250万円以下(市町村の条例で定める額)
  • 災害障害見舞金:生計維持者が重度の障害を受けた場合は250万円以下、その他の方は125万円以下

いずれも窓口は市町村です。

借りるお金:災害援護資金・緊急小口資金

ここからは貸付、つまり返すお金です。同じ一覧に載っていますが、性質がまったく違います。

  • 災害援護資金:住居が全壊した場合など最大350万円。利率は年3%以内で条例により、据置期間中は無利子。据置3年以内・償還10年以内。所得制限あり(4人世帯なら前年の総所得730万円以下など)
  • 緊急小口資金10万円以内・無利子。当面の生計が難しくなったときの少額のつなぎ
  • 福祉費(災害援護費):150万円が目安。連帯保証人を立てれば無利子

「支援金」と聞くと全部もらえるお金だと思いがちですが、大きい金額のものほど貸付だったりします。ここを混同したまま借りると、後から生活を圧迫します。

見落としやすい:保険料と医療費の窓口負担も減免される

給付や貸付ばかり注目されますが、毎月出ていくお金が止まる・軽くなる制度もあります。私が看護の現場にいて「これは知られていないな」と思うのがここです。

  • 国民健康保険・後期高齢者医療制度:保険料と窓口負担の減免・支払猶予が講じられる場合があります
  • 健康保険(会社員など):被保険者等の窓口負担の減免措置が講じられる場合があります
  • 介護保険:保険料の減免・支払猶予、利用者負担の減免
  • 国民年金保険料:住宅・家財などにおおむね2分の1以上の損害を受けた方は、申請により免除等となる場合があります

対象は「災害等による収入の減少などの特別な理由により、支払いが困難と認められる方」。取扱いは保険者によって異なるので、加入している健康保険組合や市町村への確認が必要です。

被災した直後に病院にかかるのは、決してめずらしいことではありません。「窓口で払えないから受診しない」を選ぶ前に、窓口で相談してほしいと思います。

見落としやすい:保険料と医療費の窓口負担も減免される

給付や貸付ばかり注目されますが、毎月出ていくお金が止まる・軽くなる制度もあります。私が看護の現場にいて「これは知られていないな」と思うのがここです。

  • 国民健康保険・後期高齢者医療制度:保険料と窓口負担の減免・支払猶予が講じられる場合があります
  • 健康保険(会社員など):被保険者等の窓口負担の減免措置が講じられる場合があります
  • 介護保険:保険料の減免・支払猶予、利用者負担の減免
  • 国民年金保険料:住宅・家財などにおおむね2分の1以上の損害を受けた方は、申請により免除等となる場合があります

対象は「災害等による収入の減少などの特別な理由により、支払いが困難と認められる方」。取扱いは保険者によって異なるので、加入している健康保険組合や市町村への確認が必要です。

被災した直後に病院にかかるのは、決してめずらしいことではありません。「窓口で払えないから受診しない」を選ぶ前に、窓口で相談してほしいと思います。

申請には期限があります

制度の存在を知っていても、期限を過ぎたら受け取れません。被災者生活再建支援制度の場合は、こう決まっています。

  • 基礎支援金:災害発生日から13か月以内
  • 加算支援金:災害発生日から37か月以内

また、申請には罹災証明書や住民票などが必要です(加算支援金は住宅の契約書など)。罹災証明書は市町村が発行するもので、各種制度の入り口になります。

大事なのは、基礎支援金と加算支援金は同時に申請しなくてよいという点です。まず基礎支援金を申請しておいて、住宅をどうするか決まってから加算支援金を申請できます。「再建方法が決まっていないから、まだ申請できない」と待つ必要はありません。

ここを間違えると損をする
もらえるお金(給付)
被災者生活再建支援金
災害弔慰金
災害障害見舞金
借りるお金(貸付)
災害援護資金(最大350万円)
緊急小口資金(10万円以内)
福祉費(災害援護費)

出典:内閣府「被災者支援に関する各種制度の概要」(令和8年6月1日現在)

我が家がやっている、お金まわりの備え

食料の備蓄はローリングストックで続けています(別の記事に書きました)。お金のほうは、こんなことをしています。

現金は3か所に分けて置いています

千円札と小銭を混ぜて用意しているのは前述のとおりですが、置き場所も1か所にまとめていません。財布・防災リュック・車の3か所に分けています。

理由はシンプルで、どこで被災するか分からないからです。

どこにいるときに起きても、手元にあるように
財布
外出中に被災したとき。いちばん確率が高い
防災リュック
家から避難するとき。財布を探す時間はない前提で
移動中・出先で被災したとき。地方は車の時間が長い

地震も台風も、家にいるときに来てくれるとは限りません。買い物の途中かもしれないし、送迎の車の中かもしれない。夜勤の行き帰りということも十分にあります。

家に完璧な備えがあっても、そのとき家にいなければ使えません。だから我が家は、金額を厚くするより置き場所を増やすほうを選びました。1か所に3万円置くより、3か所に1万円ずつのほうが、我が家には合っています。

特に地方に住んでいると、1日のうち車に乗っている時間がかなり長くなります。車は「動く避難場所」にもなるので、現金だけでなく飲み水 や上着を積んでいる方も多いと思います。我が家もそのついでに、小銭を入れた封筒を1つ置いています。

口座と保険の情報を、家族が分かる形にしておく

我が家は口座が複数に分かれていて、家計管理アプリでまとめて見ています。ただスマホが使えない状況では、その一覧も見られません

どこの銀行に口座があるか、どの保険に入っているか。この2つだけでも、夫婦のどちらが欠けても分かる状態にしておくことを意識しています。これは災害だけでなく、親の介護や相続でも同じ話です。

火災保険の「水災」に入っているかを確認する

持ち家の方は、ここを一度見ておく価値があります。火災保険の補償範囲は契約によって違い、水災(洪水・土砂崩れ・高潮など)が外れている契約もあります

公的な支援金は、全壊でも最大300万円(単身世帯は4分の3)。家を建て直すには、まったく足りません。その差を埋めるのが保険です。「入っているつもり」になっていないか、証券を確認してみてください。

まとめ:知っているかどうかだけの差

今日できる「お金の防災」5つ
  1. 現金を千円札と小銭で用意し、置き場所を分ける
  2. 通帳を失っても払い戻しに応じる要請があることを知っておく
  3. 公的支援はもらえるお金と借りるお金が別だと理解しておく
  4. 申請には期限(基礎13か月・加算37か月)があると覚えておく
  5. 火災保険の水災補償が付いているか、証券で確認する

災害の備えというと、水や食料や懐中電灯が思い浮かびます。でも実際に生活を立て直す段階で効いてくるのは、制度を知っているかどうかです。

内閣府の一覧は61ページありますが、全部覚える必要はありません。「そういう一覧がある」と知っておくだけで十分です。困ったときに、市町村の窓口で「この制度は使えますか」と聞けます。

まずは今日、財布に千円札を数枚入れるところからでも。

参考にした資料(すべて公的機関)

※本記事は2026年8月時点の公的機関の情報をもとに整理したものです。支援制度は災害の規模や地域によって適用が異なり、金額や要件も変わることがあります。実際に被災された場合は、お住まいの市町村の窓口でご確認ください。


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